立海大付属中男子テニス部柳生比呂士。
彼は紳士と呼ばれている。
でも私は彼のことを全くこれっぽっちも微塵も紳士だと思ってない。
全くもってアレのドコが紳士なわけ?
非紳士と非淑女
「その手離してくれないかな、柳生くん。」
「断ります。あなたこそ離してくれませんか、くん。」
「絶対ヤダ。」
私達の間には今、火花が散っている。
昼ご飯を賭けた壮絶な戦いが繰り広げられているのだ。
「頑張っとるのぅ。」
「雅治っ!!良いトコに来た!
この紳士とか呼ばれてるくせに全然紳士っぽくない柳生比呂士が私のパン取るの!!何とかして!」
「お金を払ってないからまだあなたの物ではありませんよ!」
「私は弁当持って来てないの!」
「私だって持って来てません。」
「私は部活があるの!」
「私だって部活があります!!」
そうです。私達は購買の残り1コのパンの取り合い中なんです。
コレを逃したら私はお昼食わず終まいなんだよ、ヤギュウクン?
「柳生くん?君紳士って呼ばれてるよね?」
「ええそうですが。」
「紳士はレディーファーストだよね?」
「そうですけど。」
「じゃあパン譲ってよ。」
にっこりと笑って言ったけど、その笑顔にはパンよこせやこのエセ紳士。って意味が込められてる事は言わないでおこう。
「さんは女性だったんですか。」
何だと?!このエセ紳士っ!!!
「それに時と場合によります。」
やっぱりコイツ紳士じゃない!!!
火花の散らし合いは続く。
「おばちゃん、このパンちょーだい。」
「どーぞー。」
「「あ」」
パンは雅治の手に渡った(がくぅ・・・)
「仁王くん、あなたと言う人は・・・」
「雅治〜」
そのまま私と柳生くんは雅治を睨みながら雅治について行った。
「こわいのぅ。」
雅治は屋上に出た。
「ホラよ。」
雅治は突然パンを投げてよこした。
「仁王くん、食べ物を投げるのは関心しませんね。」
「2人で仲良う食べんしゃい。」
柳生くんの言葉を無視して雅治はそう言って笑った。
雅治!!あんたってイイヤツ!今まで変態詐欺師だと思ってたけど今ので変人詐欺師にランクアップだよ!!
ちなみに年齢詐欺師は真田弦一郎くんです。
あ、でもちょい待ち!2人で仲良くって聞こえたような・・・こんなエセ紳士と?それはいやですね。
「もういいですよ。くん、全部食べて良いですよ。」
え?今何とおっしゃいました?
「ですから、全部食べて良いですよ。お腹減っているんでしょう?」
私顔に出てた?
イヤイヤそんなことより…減ってますよ、お腹。さっきから変な音が鳴りそうなくらい。
もう、がるるるるみたいな?でもさぁ・・・
「柳生くんだってすいてるでしょ?」
実際手に入ると、何かねぇ。
しかもそんな事言われるとね・・・
「半分コしよう。」
そうして私達はパンを半分コした。
少しは紳士な部分もあるのかもしれない。
雅治はきっとこうなる事を読んでたんだ。詐欺師だから(関係ない)
「そういや真田が今日はミクスド練習を中心にするっちゅーとったぜよ。」
「「そうですか。」」
「こんのぉ〜柳生比呂士ぃっっ!?何で球全部私に任すのさ!?」
部活中。
よりによって柳生くんとペア。
柳生くんが前衛、私が後衛。柳生くんは取れる球も全部私に任せてきます。
「レディファーストでしょう?くん。」
「こんな時だけレディファーストとか言うなぁ!!」
前言撤回。
やっぱり柳生比呂士は紳士なんかじゃない。
少なくとも私には。
++++あとがきなのですね++++
ああっ柳生さん初ドリがこんなギャグでいいのだろうか?!
しかも何気にミクスドだしっっ!!
仁王さんを「雅治」と呼び捨てなのは、密かに幼馴染と言う設定があるからです(意味ねぇーっ)
はたして柳生さんがお弁当を忘れるようなことがあるのか・・・。
そして仁王さんの言葉(話し方?)わっかんないので超テキトー(ヲイ)
ごめんなさい・・・
シュビドゥバッ(逃走)